過払い金請求の依頼はどこへ？【弁護士と司法書士を比較しました】

テレビCMでよく見かけるのですが、過払い金請求するのに弁護士に依頼するのと司法書士に依頼するのではどこに違いがあるのでしょうか。

過払い金請求は自分でもできるのか

基本的には、過払い金請求はだれにも依頼せずに自分で行うことができます。
メリットとしては、コストが印紙代などのほかにはほとんどかからないということと、若干債務整理関連の法律に強くなるということです。

しかしながら、過払い金の計算など結構面倒な作業が多くあり、さらに金融業者との交渉をする可能性もあるため、よほどの時間的余裕がない限りは専門家に依頼することになります。
また、過払い金請求も含めて債務整理について、意外と知っているようで実は知らないことのほうが多いというのが現実ですので、慣れないことには手を出さないほうが無難です。

ましてや、返還金額が大きい場合には、手数料と言ってもそれほど大きな金額ではありませんので、任せたほうがコストパフォーマンスは断然よいです。

司法書士に依頼する場合

もともとは司法書士とは、登記・供託を扱う資格でしたが、弁護士不足を補うために法務省の認定を受けると認定司法書士として一定の範囲内での紛争解決業務を扱うことができるようになりました。

過払い金のケースでは、140万円以下の案件についてのみ扱うことができます。
ところが、この140万円というのが、1社あたりの金額なのか、依頼者1人当たりの金額なのかが明確に決めておらずに現在に至っています。

こと過払い金請求に関しては、現時点では弁護士と同じような活動をしていると言えるでしょう。
ただし、司法書士の場合には、法務省の管轄下にあるため行政の介入が必ずしも排除されているわけではありません。
また、一部の大手事務所では、法律家としての活動というよりも営業活動を主に行っているケースも見られ問題となっています。

弁護士に依頼する場合

これに対して、弁護士の場合には法律業務をすべて扱うことができるため、司法書士のように制約を受けることはありません。
本来は、債務整理全般も彼らの業務であったわけです。
従って、過払い金のみならず、依頼者の状況を見て自己破産のほうが適切であると判断すれば、自己破産をすすめてくれます。

このように、過払い金のみならず債務整理全般を相談するのならこちらのほうが適切であると言えます。
基本的には、手数料などのコストに大きな差がないケースでは、債務整理に熟練した弁護士に依頼するのが最も安心感があると言えます。